夏至は昼の時間が一番長い日です。

季節の行事

こんにちは、名越凜です。

このブログは、四季折々にある日本の行事や日々の生活を愉しむコツをご紹介していきます。

私は、四季の行事など全く興味がありませんでした。それでも、何も支障はなかったのですが、結婚した後、子供の成長と共に色々なことを経験するたびに自分が何も知らないことを実感しました。このままでは、どれが正解なのかわからない。子供にきちんと教えることも出来ない。親として情けないと思い、少しずつ勉強を始めました。私が知らなかったように、もし知りたいと思っている人のきっかけになればいいなと思います。四季折々の日本の行事を愉しみましょう。

今回は、『夏至』についてです。『夏至』とは、1年で最も日が長く、夜が短い日です。そして、二十四節気の「二至二分」のひとつです。

※二至二分とは、二十四節気の中の冬至、夏至、春分、秋分を合わせたものです。冬、夏は至、春、秋は分です。そのため、二至二分と言われます。

夏至とは?

夏至』とは、「夏に至る」夏の盛りに向かう頃ということです。夏の花が咲いているのに「夏枯草」(ウツボグサ)が枯れる頃を指す「乃東枯(なつかれくさかるる)」(または、ないとうかるる、とも言います)を迎え、暦の上でも暑い夏が始まります。

また、『夏至』は、一年で一番昼が長く夜が短い日です。昼間がもっとも短い冬至と比べると太陽の出ている時間は、4時間30分以上違うようです。ちょっと驚きますね。

しかし、日の出が一番早いわけでも日の入りが一番遅いわけではありません。日本では、日の出が最も早いのは、夏至の1週間前頃、日の入りが最も遅いのは夏至から1週間後だと言われています。

夏至』は二十四節気では、6月21日~7月6日頃をいいます。 二十四節気は、二十四節気(にじゅうしせっき)は、今でも立春、春分、夏至など、季節を表す言葉です。

1年を春夏秋冬の4つの季節に分け、さらにそれぞれを6つ(約15日)に分けたものです。

※七十二候は、二十四節気の節気(約15日)を約5日ごとに初候、次候、末候と3等分し、1年を七十二に分けたものをいいます。

夏至』は、二十四節気の「夏」の6つの中の1つです。

  • 立夏(りっか)   5月5日〜19日頃
  • 小満(しょうまん) 5月20日〜6月4日頃
  • 芒種(ぼうしゅ)  6月5日〜20日頃
  • 夏至(げし)    6月21日〜7月6日頃
  • 小暑(しょうしょ) 7月7日〜22日頃
  • 大暑(たいしょ)  7月23日〜8月6日頃

そして、『夏至』は、七十二候でさらに3つ(5日)に分けられます。

  • 乃東枯(なつかれくさかるる) 初候 6月21日~6月25日頃 2024年は、6月20日~6月24日 乃東(だいとう:漢方薬に用いられる「夏枯草」の古名)が枯れていくころです。「靭草(うつぼくさ)」の漢名でもあります。
  • 菖蒲華(あやめはなさく) 次候 6月26日~7月1日頃 2024年は、6月25日~6月30日 菖蒲の花が咲き始める頃です。
  • 半夏生(はんげしょうず) 末候 7月2日~7月6日頃  2024年は、7月1日~7月5日 「半夏」は「烏柄杓(からすびしゃく)」という薬草が生え始める頃です。また、田植えの終わる頃でもあります。

半夏生についてはこちらのブログをご覧いただければ嬉しいです。

夏至の祭り

夏至』のお祭りと言えば、三重県の二見浦が有名です。

二見浦は伊勢神宮にも近く、二見浦は禊浜(みそぎはま)とも言われ、伊勢参宮を間近に控えた人々がその浜辺で汐水を浴びて心身を清め、罪穢れを祓って、禊祓(みそぎはらい)をされた場所でした。

そして、伊勢神宮にお詣りしました。

※禊祓とは、水を浴びて身体を清める宗教儀礼のことです。

二見浦と言えば、注連縄(しめなわ)が渡されたイラストのような夫婦岩が有名ですね。夫婦岩は、岩の向こうの海中に沈む霊石「輿玉神石(おきたましんせき)」と「日の大神」を拝むための鳥居となっています。

三重県の二見輿玉神社では、夏至の前日に「鎮魂行法」が行われ、夏至の日には、「夏至祭禊」が行われます。午前3時30分から神事が始まり、日の出とともに境内社龍宮社前浜にて禊が行われます。

全国的に夫婦岩はありますが二見浦が特に有名なのは、伊勢神宮に近いこともありますが、夏至の前後2か月間しか見られない特別な光景があるからです。

それは、この期間だけ夫婦岩の間から朝日が昇るためです。かなり運が良ければ、遥か向こうの富士山の背後から昇る朝日が見えることもあるそうです。

JR参宮線「二見浦駅」から徒歩で約15分
またはJR・近鉄「伊勢市駅」・近鉄「宇治山田駅」から 「鳥羽バスセンター」行き、または伊勢二見鳥羽周遊バスCANばす「夫婦岩東口」下車徒歩5分

二見輿玉神社

朝早くからの祭りですが、身を清め、神々しい朝日を拝むのは、とても貴重な経験になりそうですね。

新しい過ごし方、キャンドルナイト!

夏至』は、日本では昼間が長いですが、北極圏や北欧諸国では、夜になってもぼんやりと明るい白夜が訪れ、太陽の強まりを祝う『夏至祭り』が盛大に行われます。

国ごとに習わしは違いますが、女性は花冠をかぶって参加するという共通点があるようです。

夏至の日』の草露や草花には不思議な力が宿るとされ、夢や恋愛成就を助けてくれる縁起物とされているようです。

日本では、一年で一番短い夜をキャンドルの灯りだけで過ごす、「キャンドルナイト」も行われているようです。

キャンドルナイトは、米国政権が打ち出したエネルギー政策に対する抗議としてカナダで行われたといわれています。 最初は、停電に賛同した人々が自主的に集まり、電気を消してキャンドルの灯りだけで一夜を過ごすものでした。

日本では、様々な場所や形で行われていますが、有名なのは、「100万人のキャンドルナイト」で、「夏至・冬至の夜8時から10時の2時間、みんなでいっせいにでんきを消しましょう。」と呼び掛けています。

まとめ

夏至』は、6月21日ですが、二十四節気では、6月21日から7月6日までの15日間のことをいいます。また、『夏至』には、冬至と違ってその日に食べるような行事食はありません。

沖縄では、『夏至』の頃に吹く季節風を「夏至南風(カーチーベー)」といいます。沖縄県では、梅雨明け直後に吹く、湿気を帯びた南~南西の比較的強い風で、梅雨明けを知らせる季節風として知られています。

夏至』の頃は残念ながら梅雨で、日の長さをあまり感じることもなかったのですが、例年暑くなる時期が早くなり、この夏至の頃から本格的な暑さが始まります。

皆さまもくれぐれも急な暑さで体調を崩さないように気をつけて下さいね。

最後まで読んで下さりありがとうございました。

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