こんにちは、名越凜です。
このブログは、四季折々にある日本の行事や日々の生活を愉しむコツをご紹介していきます。
私は、四季の行事など全く興味がありませんでした。それでも、何も支障はなかったのですが、結婚した後、子供の成長と共に色々なことを経験するたびに自分が何も知らないことを実感しました。このままでは、どれが正解なのかわからない。子供にきちんと教えることも出来ない。親として情けないと思い、少しずつ勉強を始めました。私が知らなかったように、もし知りたいと思っている人のきっかけになればいいなと思います。四季折々の日本の行事を愉しみましょう。
今回は、『十五夜・お月見』についてです。
中秋の名月とは?
旧暦は、明治時代に新暦が使われるようになった時までに使われていた暦で、新月が満月になり、再び新月なるまでを1か月としていました。
そのため、旧暦の毎月1日は新月、15日が満月です。
本来、『十五夜』とは、旧暦における毎月15日の夜のことを指します。 これは新月の日から数えて15日目の夜であることから『十五夜』は、毎月見られます。
「中秋の名月」は年に一回だけで、「中秋の名月」が、1年中で一番美しいお月様と言われています。
旧暦の8月15日頃、新暦の9月中旬~10月上旬の満月は、旧暦の秋(7月・8月・9月)の真ん中にあることから、「中秋の名月」といいます。2024年の「中秋の名月」は、9月17日です。
「中秋の名月」を愛でる宮中行事として、「観月(かんげつ)の宴」が初めて開かれたのは、平安初期の897年とされています。
また、この「秋の夜長に月を愛でる」という優雅な風習は、江戸時代に現在の『お月見』として庶民にも広まりました。
『お月見』は、これからの豊作を祈って、満月に見立てた団子を食べたり、 ススキを飾ります。
秋の象徴に見立て、芋、栗、柿などをお供えして、秋の収穫祭としても位置付けられるようになりました。
また満月は、ご先祖様が甦ってくるとても大切な日ともされていて、月見を先祖供養のお祭りとも考えられています。
お月見の行事食とは?
『十五夜』は、「芋名月」とも呼ばれ、里芋料理や満月に見立てた月見団子を窓辺や縁側のお月様の見えるところにお供えし、五穀豊穣に感謝します。
『お月見』には、月見団子を食べますが、月見団子の数には2つの説があります。
- その年に出た満月の数の12個を供える(うるう年は、13個)
- 十五夜なので15個供えます。下から、9個、4個、2個と3段に並べます。
細かいしきたりはありません。好きな方で、好きな数でお供えしましょう。
- ススキ 魔除けの力があり、神様が宿る依り代でもあります。
- 月見団子 穀物の収穫に感謝し、月のパワーを取り入れ健康と幸せが得られます。
- 里芋 「芋名月」ともいい、芋の収穫を祝う意味を込めて供えます。
- 柿・栗など 秋に収穫する農作物で、神様に感謝します。
月の名前
月は感謝と祈りの対象でした。
月では、「うさぎが餅をついている」というのは、「うさぎがお腹をすかせた老人に自分の身を投じて食べてもらおうとした」という仏教の説話が由来とも言われています。
『月』の満ち欠けの名前をご紹介します。
- 新月 地球と太陽のちょうど中間に月が来た日で、別名「朔(さく)」といい、新月は、地球からは見えません。
- 三日月 眉のように細いので「眉月」とも言われます。他にも、「若月」・「初月(ういづき)」
- 上弦の月 じょうげんのつき。8日目の月。右半分が見えます。別名「弓張月(ゆめはりつき)」・「半月」と言われます。
- 十三夜 13日目の月。十五夜に次いで美しいと言われています。
- 古望月 こもちづき。満月の前日の夜。別名「待宵月(まつよいづき)」・「幾望(きぼう)」
- 十五夜 太陽とちょうど反対側に日が来る 満月「望月」
- 十六夜 いざよい。 いざよいは「ためらい」の意味です。「十五夜よりもやや遅れてためらって昇るため」と言われます。
- 立待月 たちまちづき。「月が出るのをいつかいつかと待つうちに出てくる月」という意味
- 居待月 いまちつき。18日目の月。立待月に対して、日の出が遅くなるので、座って待つようにという意味です。
- 寝待月 ねまちつき。19日目の月 居待月よりさらに月の出が遅くなるので、「寝て待つ」という意味です。別名「臥待月(ふしまちつき)」
- 更待月 ふけまつつき。20日目の月 夜が更えてから、昇る月の意味。亥の刻頃になるので、「亥中月(いなかつき)」とも言います。
- 下弦の月 23日目の月 左半分が見える上弦の月と同様に、別名「弓張月(ゆめはりつき)」・「半月」と言われます。
- 下弦の後の三日月 26~27日目の月。別名「有名月(ありあけのつき)」とも呼ばれます。
月の満ち欠けの名前は、日本の文化と日本語の美しさを感じます。
まとめ
『十五夜』に、お月様にお供えした後のススキを、軒先や玄関に吊るしておくと、降りかかる災厄を祓うお守りになってくれます。
また、月のパワーで魔除けの力もアップすると言われています。
たまには、上を向いて月を見ませんか。月からのパワーを頂き、ちょっと元気になるかもしれません。
月を意識することは、あまりないかもしれませんが、月の出る位置も月の形も毎日変わります。そして、形に合わせて素敵な名前がついています。
一度名前を確認しながら、月を見るのもいいかもしれません。
『月』については、こちらをご覧頂ければ嬉しいです。
最後まで読んで下さりありがとうございました。
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