こんにちは、名越凜です。
このブログは、四季折々にある日本の行事や日々の生活を愉しむコツをご紹介していきます。
私は、四季の行事など全く興味がありませんでした。それでも、何も支障はなかったのですが、結婚した後、子供の成長と共に色々なことを経験するたびに自分が何も知らないことを実感しました。このままでは、どれが正解なのかわからない。子供にきちんと教えることも出来ない。親として情けないと思い、少しずつ勉強を始めました。私が知らなかったように、もし知りたいと思っている人のきっかけになればいいなと思います。四季折々の日本の行事を愉しみましょう。
今回は、二十四節気の『寒露(かんろ)』についてです。
寒露とは?
寒露とは、草木に冷たい露が降りる時期という意味で、この時期になると秋が深まり、朝晩はぐっと冷え込むようになります。二十四節気では、10月8日〜10月22日頃の18日間です。
今年は、暑い日が長かったので、やっと秋が来た感じです。
『寒露』は、二十四節気の「秋」の6つの中の1つです。
- 鴻雁来(こうがんきたる) 初候 10月8日〜10月12日頃 雁が冬を越すために戻ってくる季節 雁は日本で冬を過ごし、暖かい春になると帰っていきます。
- 菊花開(きくのはなひらく) 次候 10月13日〜10月17日頃 菊には、邪気を祓う不老長寿の効果があります。
- 蟋蟀在戸(きりぎりすとにあり) 末候 10月18日〜10月22日頃 蟋蟀が戸口でなく頃。古来、人は虫の声をよく聴いていました。
寒露の行事は?
- 10月14日 スポーツの日 以前は「体育の日」と呼ばれていましたが。2020年に改称されました。「体育の日」は、日本で初めて開催された東京五輪(1964年)を記念して1966年に「スポーツにしたしみ、健康な心身をつちかう日」として制定された国民の祝日です。東京五輪の開会式が行われた10月10日から、2000年に10月の第2月曜日になりました。
- 10月15日(旧暦9月13日) 十三夜 「十三夜」とは、旧暦9月13日のお月見で、旧暦8月15日の「十五夜」の次の「十三夜」のことを言います。2024年は、10月15日です。
- 10月20日~11月6日 秋土用 夏のたまった疲れが出やすい時期です。辰の日に「た」のつくものや青いものを食べるとよいとされています。
「十三夜」は新月から数えて13日目なので、満月には少し欠ける月です。 「十三夜」は、『十五夜』の次に美しいとされています。
「十三夜」のお月見の起源については、諸説あります。 中でも、平安時代に醍醐天皇が月見の宴を催し、詩歌を楽しんだのが始まりではないかという説が有力です。
また、平安時代後期の書物に「明月の宴(めいげつのうたげ)」が催されたことが記され、宇多天皇が「今夜の名月は並ぶものがないほど優れている」という意味の詩を詠んだとの記述も残されています。
『十五夜』も「十三夜」も、お月見を楽しむことをとても大切にされていました。
どちらか一方の月しか見ないことを「片見月(かたみつき)」または「片月見(かたつきみ)」と呼びます。片月見は縁起の悪いこととされ、災いが来ると忌み嫌われていました。
『十五夜』と「十三夜」を合わせて見る「二夜の月(ふたよのつき)」を大切にされていました。
写真は、お月見の飾りと料理です。料理は、かき揚げ丼とゆで卵で、月に見立てています。飾りは、色紙に紋切りの月などを飾りました。うさぎは、榮太樓總本鋪さんの「月見うさぎ」です。とてもかわいいうさぎで、うさぎが遊んでいるように飾ることが出来ます。
紋切りとは? 型どおりに紙を切っていくと、 さまざまな美しい紋の形が作れる「紋切り型」という型があり、手軽に楽しめる江戸時代の切り絵遊びです。
折紙などの紙とハサミで簡単に出来ます。また、紋切りの簡単なキットなども売られていますので、参考にしてみて下さい。
秋の土用とは?
『土用』は、陰陽五行説に由来します。
『土用』の正式名称は、土旺用事です。「土(つち)の作用が強くなる」という意味です。植物を育む土には、季節を生まれ変わらせる作用があるという事がもとになっています。
古くから、『土用』の期間には、造園、穴掘り、家の建設など土を動かすことは避けられました。
※陰陽五行思想では、自然界は木・火・土・金・水の5つの要素から成り立っていると考えます。季節もこの5つの要素に当てはめて、春は木、夏は火、秋は金、冬は水の気と考えられました。
2024年の土用期間です。
- 冬土用 2024年1月18日 ~2月3日
風邪やインフルエンザが流行する時期です。未の日に「ひ」のつくものや青いものを食べるとよいとされています。 - 春土用 2024年4月16日~5月4日
寒暖差や生活の変化でストレスがたまりがちな時期です。戌の日に「い」のつくものや白いものを食べるとよいとされています。 - 夏土用 2024年7月19日~8月6日
もっとも暑さの厳しくなる時期です。丑の日に「う」のつくものや黒いものを食べるとよいとされています。 - 秋土用 2024年10月20日~11月6日
夏のたまった疲れが出やすい時期です。辰の日に「た」のつくものや青いものを食べるとよいとされています。
秋土用は「辰の日(たつのひ)」に「た」のつくものや「青いもの」を食べると良いとされています。
2024年の「秋土用の辰の日」は、10月31日です。
「た」のつく食べ物としては、玉ねぎ、たこ、たけのこ、大根、卵、鯛(たい)などがあります。「青いもの」なら「秋刀魚」や「鯖」などの青魚が良いでしょう。
「た」のつく食べ物が多い、おでんなどはいかがでしょうか。寒くなってきたので、体も温まりそうですね。また、秋刀魚も美味しい時期なので、大根おろしと共に食べたいですね。
まとめ
寒露は、夏の疲れがたまる時期であり、急に朝晩寒くなり体調を崩しやすい時期です。この時期もしっかり栄養を取って元気に過ごしたいですね。
鳥や虫たちも秋の訪れを教えてくれます。
空気が乾燥し朝晩の冷え込みが激しくなりますが、月も花も美しいです。
和菓子も美しい花をモチーフしたものがたくさんあります。月見酒もいいですが、お抹茶や緑茶もいいですね。秋の夜長にいかがですか。
最後まで読んで下さりありがとうございました。
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